思いその27(鯉口を切る)
武士は刀を使うときにはその怖さ、威力を知っているために、簡単には使いません。
よってあらかじめ刀を使うと決めたときには
すぐに刀を鞘からぬくことができるように鯉口を切っていました。
(鞘の先端が鯉の口に似ていることから命名されています。
鯉口を切るとは刀から少し刃を出しておくということです。
=逆に鯉口は、かなりの抵抗力があるので
(刀が簡単に落ちないようになっている)鯉口を切っておかないと
刀を抜くタイミングが遅れ命取りになります。
現在ではこの刀に相当するものは言葉ではないでしょうか。
言葉にはパワーがあり、相手を簡単に傷つけてしまうことがあります。
この鯉口の抵抗力が相手とのやり取りの間ということになります。
高ぶる感情があるのならば、
この抵抗力をイメージして握った刀(言葉)の
口調や表現を修正してみたいものです。
逆に相手が鯉口を切っている場合(興奮している状態)
こちらも鯉口を切ると相手に気づかれますので避けた方が良いのでは
と思います。
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